


ガゴメ昆布と真昆布の漁は、7月下旬の解禁日から約3ヶ月間で15~20回程度という、
ごく限られたチャンスしかありません。
採取できる資源量が限られ、その日の内に天日干しが必要なために午後も晴天であること、
しかも波、潮、風の条件が揃った日だけに出漁が可能なのです。
鎌で昆布の根元近くを切りとる人もいますが、増輪さんはマッカ派。
よく“しなる”特殊樹脂製のマッカで、水深7~8mの岩礁に根をはるガゴメ昆布をねじって、はぎとります。
マッカによる昆布との力比べの最中も、海面だけ見ているわけにはいかないそうです。
揺れる舟から身を乗り出し、水中眼鏡の柄を口でくわえて海底に狙いを定め、全力でマッカをねじりながら、
頭上にも目を配る。まさに職人技の領域です。
何十艘もの舟から全長5mのマッカが天に伸び、「力」と「技」が繰り広げられる昆布漁には、
静かな中にも独特の『迫力』があります。